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借りぐらしのアリエッティ

さっそく
ジブリアニメ「借りぐらしのアリエッティ」を見てきた〜♪

お話は、12歳の少年・翔が、母の育った古い屋敷へやってくるところから始まる。

3DCGばかり見慣れている目にはある意味新鮮な
美しい背景画像が飛び込んでくる。
手入れの行き届いていない広大な庭に囲まれた古い屋敷。
(となりのトトロを思い出す)
でも、その庭に息づく小さな虫たちや植物の葉や花にズームしたとたん
とても生き生きとした瑞々しい映像と
なるほど!と納得しちゃう演出に目を奪われる。

このアリエッティのお部屋も
香りを想像して、思わず思いっきり鼻から息を吸い込んじゃうくらい魅力的。

物語の前半は
ゴキブリやダンゴムシも登場する虫たちのオンパレードや
床下の小人たちが色々な物をちょっとずつ”借りて”暮らす生活の様子をみることに夢中になる。
アリエッティの母ホミリーがいつもいれているハーブティーは
ポニョの父フジモトが作っていたあの液体みたいだし
屋敷のお手伝いハルさんが例によって良い味出してるし

小人たちの一家は父親・母親・娘がそれぞれきちっと家庭の役割を分担していて
古典的な家族の形を思わせる。
小さな彼らは、”借りてきた”だけでは使えない生活必需品を
日々加工し、工夫し、一種の自給自足を行っている。
こういう暮らしでは、家族全員の役割分担は生きていくために不可欠だ。
私たちがずっと前に失ってしまった価値観がここにはある。

(ここらへんの細かい描写がまたすごい。さすがジブリ。)

しかし
自分たち以外の同族とずっと会っていない彼らの不安は半端じゃない。
彼らは果たしてこの先も生き延びられるのか???

ここで、アリエッティの父ポッドは
「なんとしても生き延びなければならない」と言うし
アリエッティも
「私たちはそんなに簡単に滅びたりしないわ」と言い切る。
長年掛けてこつこつ手作りしてきた快適な住まいも
愛着のある品もみんな捨てて
涙を呑んで不安や恐怖と戦い
未来へ踏み出そうとする小人たち。

原作がそうなのだろうが
今回の作品にははっきりとしたメッセージが読み取れる。

人並みの生活が手に入らない、と
ちょくちょくため息がでちゃう日常だけど
もっと本能を呼び覚まさないとダメだってことか。

映画「9-ナイン-9番目の奇妙な人形」


フルCGアニメーション「9-ナイン-9番目の奇妙な人形」を見てきた。
ストーリーの骨子自体には、既視感を拭えないものの
独特なダークな世界観や
パペットアニメを思わせる9体のキャラクター「スティッチ・パンク」の魅力的なこと!
そして
何と言っても驚きなのは
フルCGなのに、CGとは思えないテクスチャの見事さ。
こんなCGアニメ、初めてかも。

アホな人類が滅亡してしまった後の
生命そのものが枯渇してしまった世界。
そこに残された
生命(?)を与えられた9体の麻人形たち。
彼らは何故、この世界に存在するのか?

ちょっぴり哲学的な疑問を抱えつつ
人形たちは必死に生きるための戦いを繰り広げる。
彼らの作る未来は???

見終わるとキャラクターグッズが欲しくなる。

映画「告白」〜納得の面白さ

ゴールデンウィークからこっち
全く映画館に行けず終いだったので
なんだかすごーい久しぶりに映画を見た感じ。

話題の「告白」を見てきたのだが
なるほど納得の面白さだった。
あっという間にエンディング、という感じ。

主演の松たか子演じるところの
女教師の”告白”シーンはTVでさんざん流れてるけど
実は”告白”するのは彼女だけではない。
ここらへんも見ていて「なるほど」と納得したりする。

舞台となる中学校では生徒と教師の間に埋められない溝が存在する。
教師の守口はシングルマザーの道を選び、女手ひとつで子供を育てていた。
その子を殺した犯人二人のうち、少年Aは幼くして母親と離別し、少年Bは父親不在の家庭で育っている。
さらに優等生に見える同じクラスの少女Aは、同世代の少女が起こした家族殺し事件に影響を受け、自宅に毒薬を集めている。
彼らのクラスのなかには典型的なイジメが存在する。

現代社会の暗部がてんこ盛りの設定だ。
そして少年Aが自作した逆回転時計が
実に効果的な象徴として使われている。
この子の心理には、離婚家庭で育った子なら誰しもが共感する部分があり胸が詰まる。
13歳とはまことにやっかいな年頃だ。
心は子供、体はサナギのように激しい変態を遂げつつある。
そのアンバランスは、とっくに成人して親になってしまっている大人には、すでに理解できない。

彼らのとった恐ろしい行動の理由は
それでも幼さと未熟さに満ちている分、共感できる。
本当に怖いのは、教師である守口の
関係のない人間まで巻き込んだ、徹底的な復讐の完結である。

恨みであれ、ねたみであれ
面白半分であれ
誰かを殺すとか陥れるという想像を
実際に行動に移せる人間はまずいない。
でももし、その一線を越えてしまったら・・・

求めても求めても得られない物に執着し続けるとき
人は一歩も前進できなくなる。
時は止まり、視野が狭窄し、合理的な思考が停止し、行動の結果がもたらす絶望的な現実を想像することが出来なくなる。
もしその穴に落ちるのが、子供じゃなく大人だったら・・・

そんな恐怖に幾晩か苛まれそうになる
印象的な映画だったと思う。

やっぱり、サマーウォーズBD

カプチーノメーカーを買うのをためらってる割には
結局買ってしまったのがこれ

サマーウォーズBD初回特典付き。
去年の夏、
映画公開初日の、エヴァをも上回る男子率の高い映画館で作品を見て、
すごい興奮と感激で
男子たちを押しのけて、グッズ買って帰ってきたことが早なつかしい。

「どうせ買うならBDだよなぁ〜」
「どうせ買うなら初回特典付きだよなぁ〜」
「でも高いよなぁ〜」

なんて迷い続けて3ヶ月
やっぱり買っちゃった。

家族でもう一回見たら
同じ台詞でもう一回泣けた。
これは、スゴい技術を使ってるけど
今は無き、日本の家族の物語。
かつて、うっとおしかったつながりが
ノスタルジーと化してしまった今
涙なくしては見られない。

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映画「グリーン・ゾーン」


主役のマット・デイモンは、「プライベート・ライアン」「インビクタス負けざる者たち」
でしか見たこと無かったのですが
今作でのミラー役が、一番印象に残ったかも。

映画は、人物を掘り下げる作品じゃないのだけど
ミラーの与える印象は重要だと思う。
マット・デイモン、侮れません。

タイトルのグリーン・ゾーンは、
バグダッドに流れる、かの有名な「チグリス川」に面したこのエリア

まったくアメリカって国は
どこへ行っても小さなアメリカを作っちゃうんですねぇ。
いやまぁ、
占領するってこういうことなのかもしれないけど
その徹底ぶりがまたすごい。
オフィシャルサイトの「ABOUT THE GREEN ZONE」
読んでから映画を見ると解りやすいのかもしれない。

何と言っても圧巻なのは
手持ちカメラで撮影されたという、銃撃戦などのアクション・シークエンス。
すっごい臨場感で
息が詰まり、瞬きが出来なくなる感じ。
これだけでも見る価値ありそう。

ストーリー展開は
今となっては驚かない内容だと思う。
でも、終盤でイラク人通訳が取った行動と台詞は
インパクトのあるものだった。
その後報道され続けたイラク情勢に繋がる想像力を観客が持てるようになっている。

結局、戦争という戦争にはすべからく
「裏がある」
ということか。