阪急電車〜有川浩

随分前から 買おうかな、買おうかな と迷いつつ いつも他の本を買ってしまい読んでいなかった一冊。 読書量が少ないから尚更 すぐ読み終わりそうな本をなんとなく敬遠しちゃってるんだけど こういうのも時にはいいなと思わせてくれる本だった。

阪急今津線のたった8駅を行って帰ってくるうちに イヤ、もうホント、すごい上手いことお話が紡がれていくんだけど

現実にありそうな 本当に存在しそうな 気がするけど でも実はとてもファンタジーだなぁというのが 私の素直な感想。

後味の良い短編で 映像化しやすそうな作品、 とか思いながら読み終わって帯を見たら

4月29日公開とな。

やっぱりね。

武士の家計簿〜じわり

原作本はこちら。 読みたいが、現在amazon品切れ中。

私にとっては”ご当地もの”映画 ということで先行上映開始後早速見に行ってきたわけだが

地元地方紙にしばらく前から掲載されていた 「猪山家のひとびと」という記事で印象に残っていた 藩主の参勤交代に伴う 金沢と江戸屋敷での2重生活による苦労などがすっぱり抜けていてちょっとガッカリ。 主人公猪山直之の単身赴任生活もちょっと見たかったな。 という思いもあったせいか 見終わった直後は 「ちょっとあっさりだったかなぁ。。。」という感想。

でも 今日ブログを書こうと思って もう一度yahoo動画なんぞをチェックしていたら 印象に残るシーンがいっぱいあったな、と再認識。

親子や夫婦や同僚などとのシーン、台詞のひとつひとつが クスッと笑えたり ホロッとさせられたり とても丁寧に「人」が描かれていたなぁと思い出す。 TVもゲームもない時代の 人々の時間の使い方に思いを馳せると 今の人間がいかに時間を無駄遣いしているかを実感する。

堺雅人さんの演技力は言うまでもないけれど 母親役の松坂慶子さんが良い味だしてた。 それと 成之の子供時代(直吉)を演じた子役の子も良かった。 父親と母親の心境の違いが妙に解って、泣けたなぁ。

なんだかんだ言って そもそもの発端である 古書店から発掘された 実存する「猪山家の家計簿」の価値の大きさに驚きを禁じ得ない。 意外と謎だった武士の暮らしっぷりが この日記兼家計簿から随分読み解かれたらしい。

やっぱり 原作読もう。

[…]

鳥つながりで ”沼田まほかる”

すごい久々に 文庫本を3冊購入。

きっかけは 話題になっている 爆笑問題 太田光の「マボロシの鳥」

この作品を読んでみようかなぁ と amazonをクリックしたところ

一緒に引っかかってきたのが 沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」

”鳥”つながり、らしい。

そんなこんなで、 結局購入したのが

沼田まほかるの2冊はともかくとして 最後の”音もなく少女は”は、 うーん、ジャンルでつながったのかなぁ・・・(-_-)

エンターテインメントとして 一番引き込まれるのは最後の1冊。 最初から最後まで 退屈するところ無く、自分から遠い設定と、色濃い異文化の香りで想像力が掻き立てられ、一気に読める。 私にとって、最も引きつけられるのは、底流にある宗教観。 翻訳ものを読むとき、よく感じる魅力のひとつなのだが 私がキリスト教圏の人間だったら、全く距離感が変わるのか?

沼田作品の2冊は 怖いぐらい身につまされる小説。 自分自身の誰にも言えない内面を ぐいぐい引きずり出されるみたいで 恐怖と驚きで身が硬くなる。

飼い猫とのかかわりの中で 癒されていく登場人物たちを描く「猫鳴り」。 しかしその表現方法は一筋縄ではいかない。 そこがリアリティを感じさせる。 最後の章にきて ついに飼い主自身が、 怖くて仕方ない自分の”死”への心の準備をするあたりも やはり身につまされて 思わず唸ってしまう。

更に「彼女が名前を知らない鳥たち」に到っては ある意味デジャヴか?と思うような 登場人物たちの設定とディテール。 どーしよ、どーしよ、と背筋が寒くなりながら 読むのを止められない。 今も、 これを書きながらぞわっと身震いしてしまいそう。 主人公「十和子」のその後が気になるラストである。

長いこと活字離れしてたので 本が読めなくなってるんじゃないかという不安を抱えながら読み始めた割に 作品が面白かったせいか 3日間で集中読破。 超寝不足。

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