映画「告白」〜納得の面白さ

ゴールデンウィークからこっち
全く映画館に行けず終いだったので
なんだかすごーい久しぶりに映画を見た感じ。

話題の「告白」を見てきたのだが
なるほど納得の面白さだった。
あっという間にエンディング、という感じ。

主演の松たか子演じるところの
女教師の”告白”シーンはTVでさんざん流れてるけど
実は”告白”するのは彼女だけではない。
ここらへんも見ていて「なるほど」と納得したりする。

舞台となる中学校では生徒と教師の間に埋められない溝が存在する。
教師の守口はシングルマザーの道を選び、女手ひとつで子供を育てていた。
その子を殺した犯人二人のうち、少年Aは幼くして母親と離別し、少年Bは父親不在の家庭で育っている。
さらに優等生に見える同じクラスの少女Aは、同世代の少女が起こした家族殺し事件に影響を受け、自宅に毒薬を集めている。
彼らのクラスのなかには典型的なイジメが存在する。

現代社会の暗部がてんこ盛りの設定だ。
そして少年Aが自作した逆回転時計が
実に効果的な象徴として使われている。
この子の心理には、離婚家庭で育った子なら誰しもが共感する部分があり胸が詰まる。
13歳とはまことにやっかいな年頃だ。
心は子供、体はサナギのように激しい変態を遂げつつある。
そのアンバランスは、とっくに成人して親になってしまっている大人には、すでに理解できない。

彼らのとった恐ろしい行動の理由は
それでも幼さと未熟さに満ちている分、共感できる。
本当に怖いのは、教師である守口の
関係のない人間まで巻き込んだ、徹底的な復讐の完結である。

恨みであれ、ねたみであれ
面白半分であれ
誰かを殺すとか陥れるという想像を
実際に行動に移せる人間はまずいない。
でももし、その一線を越えてしまったら・・・

求めても求めても得られない物に執着し続けるとき
人は一歩も前進できなくなる。
時は止まり、視野が狭窄し、合理的な思考が停止し、行動の結果がもたらす絶望的な現実を想像することが出来なくなる。
もしその穴に落ちるのが、子供じゃなく大人だったら・・・

そんな恐怖に幾晩か苛まれそうになる
印象的な映画だったと思う。

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